副流煙とは
たばこの煙には、喫煙者が吸い込む「主流煙」と、タバコの火がついている部分から立ち上る「副流煙」があります。
煙に含まれる有害物質は主流煙より副流円の方が多いことが分かっています。また、主流煙が酸性であるのに対し、副流煙は強いアルカリ性で目や鼻の粘膜をより刺激します。
非喫煙者の受動喫煙による健康被害が問題になっており、条例などで路上喫煙を禁止する自治体も増えています。
副流煙には発がん性のものも含めてさまざまな人体に悪い影響を及ぼす千種類以上の物質が含まれています。従って、副流煙で周囲の人の病気発症率が増加することになります。
たとえば、夫が二十本以上喫煙している場合、妻の肺がん死亡率は二倍に増加します。
当然喫煙者自身にも危険が迫っています。非喫煙者に比べて肺がん死亡率四・五倍や肺気腫二・二倍をはじめとする呼吸器疾患のいみならず、喉頭がん三十二倍、食道がん二・二倍、肝臓がん三倍、心筋梗塞一・七倍、脳卒中二倍になります。当然喫煙本数と喫煙年月に比例して、発病と死亡の危険率は上昇していきます。
[副流煙と主流煙との有害物質の比較]
フィルター付きタバコ1本の発生量 単位mg 厚生省「喫煙と健康」より
成 分 副流煙 主流煙 副流煙/主流煙(比)
タール 34.5 10.2 3.4
ニコチン 1.27 0.46 2.8
一酸化炭素 148 31.4 4.7